- 不眠症のメカニズムを知れる
- 不眠症に陥る原因
- そして対策方法のパターンを知れる
不眠症って辛いよね。。。
どうしたらいいか分からないよ〜!
不眠症は眠れないという点にフォーカスするのではなく、何故そうなってしまったか。その原因をしっかり把握することが重要ですよ。
そうだね。とにかく寝れるようにならないと夜が怖いしね。。。
人にとって睡眠は生きる上で不可欠な時間です。
それが出来ないとなると色々な病気や不調につながることもあるので、どういうリスクがあるのかしっかり知識を入れておきましょう
- 不眠症のメカニズム
- 単に「眠れない」という問題だけじゃない
- 原因は人それぞれ十人十色
- 予防策としてサーディアンリズムの意識
- 専門医に診てもらう選択も
「疲れているので、十分に眠りたい」、あるいは「明日も忙しいから早く眠らなければいけない」と考えれば考えるほど逆に目が冴えてしまうということはありませんか。
多少眠れなくてもそれが一時的なことであり、それほど本人にとって苦痛になっていない状態であればたいした問題ではありませんが、段々と眠れない日が続いて日中の眠気や倦怠感、および集中力が顕著に低下すると仕事の業務や家庭での家事に支障をきたします。
日々の生活の中で、「眠れない」ということで生活や仕事に少なからず支障が生じているという場合には、それはいわゆる「不眠症」と言えるでしょう。
今回は、不眠症のメカニズムや改善策についてご紹介いたします。
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そもそも睡眠とは?
睡眠は脳の正常な活動で、意識は低下しているが意識障害と違って刺激により比較的容易に目を醒まします。
睡眠中に体ではこんなことが起きています。
成長ホルモンやプロラクチンなどの体の恒常性を保つホルモンが分泌されている 。さらに睡眠を通じて、休息をとって生活のリズムや質を保ち翌日の活力とすることができる。
睡眠のメカニズム
睡眠にはノンレム睡眠(Non-Rapid Eye Movement)と レム睡眠(Rapid Eye Movement)の2種 類がある。睡眠は脳波研究で明らかになってきたが 、浅くなったり深くなったりしており80 ~ 120 分周期で繰り返しています。
non-REM睡眠は脳波上、さざ波のような波の出る浅い睡眠からはじまり、瘤波といわれるこぶのような波が出現し、やがて遅い波の出る深い睡眠(徐波睡眠)が出ます。
その後 REM 睡眠といって、瞼の下で眼球が急速に動く睡眠が出現し、このとき夢を見ているといわれています。このとき脳は動いているが体は動かない状態。深い睡眠は、眠りの初め1/ 3におこり、 その後明け方にかけては浅い睡眠となり REM 睡眠の割合が増えていきます。
年齢と共に睡眠は変化する
睡眠は年齢とともに変化することもわかっています。
10 代までは睡眠時間も長く徐波睡眠が多くを占めるが、年齢とともに睡眠時間が減り、徐波睡眠が減り、浅い睡眠やREM睡眠が増えます。
したがって高齢になるほど、「若い時のように眠れない」と睡眠に対する満足度は減りがちになるのです。
不眠症のメカニズム
不眠症とは、『睡眠の機会や環境がある程度適切であるにもかかわらず、満足のいく睡眠をとることができず、日中の活動に支障をきたしている状態である』と考えられています。
不眠症の方は良質な夜間帯の睡眠が充分に取ることができずに、最悪な場合には仕事や学業、家庭生活などの日中昼間のいろいろな機能障害が生じた状態になります。
不眠症は眠れないという問題だけではない
誤解してはいけない事柄として、不眠症とは単に「眠れない」という問題を有するだけではなくて、不眠症という疾患の背後や背景にはなにかしらの別の病気が潜んで隠れていることも忘れてはなりません。
近年では、高血圧や糖尿病などの生活習慣病と不眠症の間に、意外に深い相互関係があることも注目されています。
不眠の主たる原因は一般的にストレス、こころやからだにまつわる病気、或いはクスリの副作用などさまざまな事由が挙げられており、個々にそれぞれの原因に応じた対処対策が必要です。
なぜならば不眠症がある程度の期間にかけて続くと次には心因的に不眠恐怖感が生じ、緊張状態が常態化し睡眠状態への強いこだわりを持ってしまうために、なお一層のこと現状よりも不眠状態がさらに悪化するという悪循環のスパイラルに陥ってしまうからです。
不眠症に陥る原因は様々
不眠症を引き起こす理由や原因は個々によってさまざま挙げられます。
代表的なものには苦痛などの心理的ストレス、度重なる飲酒を含む不適切な生活習慣、相性が合わない薬、全般的な身体の不調性など多くのものがあり、現在の日本においてはいかなる環境でどなたであっても不眠症に陥る可能性が否定されないと言えるでしょう。
また不眠症の一因と言われている「不適切な生活習慣」としては、まさに現代の日本社会構造の様相が大きく影響していると考えられます。
睡眠障害のパターンは幾つかに分類される
不眠症では、なんとなく寝付きが悪い、夜間によく目が覚めて起きてしまう、深い熟眠ができない、などの色んなタイプがあり、さらには日中に倦怠感や意欲の低下、ひどい時には集中力が低下する、あるいは食欲が著明に減退するなどの体の様々な不調が出現します。
「なかなか思うように入眠できない」、「質の高い眠りが持続せず疲れが取れずに日中に苦労する」ということが頻繁にあるという場合は、遠からず不眠症といえるでしょう。
ひどくなれば仕事内容や運転中のコンプライアンスやあらゆる課題に対する思考能力にまで支障をきたすことになりますし、ひいては関連して肉体的あるいは精神メンタル的な健康問題を引き起こして状態悪化を助長させることもあるので要注意です。
ひとことで不眠症や睡眠障害とはいっても、そのタイプはさまざまに分類されます。
具体的に列挙すると、
- 入眠することが困難であるケース
- 睡眠をある一定時間維持することが困難であるケース
- 早朝に起きてしまいそれ以降眠りのつくことが困難なケース
- 深い熟眠が得られず常に浅い眠りが繰り返される障害
が存在することが知られています。
どのタイプについても一般的には夜間の睡眠における質低下や障害が基盤として存在します。
不眠症の改善策
本邦では、約5人に1人が様々な不眠症状で日々悩んで苦労していると言われています。
不眠症に対して自ら対処できる簡便なセルフケア方法としては、起床時間や就寝時刻を一定に保つ、就寝直前には明るい照明を浴びることを避けてパソコンやスマートフォンの使用を控えるなどが挙げられます。
また、数十分程度の昼寝であれば、脳を快適にさせて、その後の作業効率を向上させるとも指摘されていますが、できるだけそれ以上の時間を昼寝しすぎないように注意しましょう。
予防改善策として「サーガディアンリズム」
1日24時間の現在決まった枠組みの中で習慣的な定められた時間に寝て、毎朝起床して規則正しいレギュラーな生活を送るためには、サーガディアンリズムを重要視する必要があります。
日中の活動時間に出来る限りの日光や太陽の恵みを全身で浴びて生体リズムをこまめにリセットすることが必要不可欠なことです。
入浴が眠気が誘発のスイッチ
一般的に、身体の深部体温が下降することによって、自然と眠気が訪れる仕組みが構築されており、就寝前に入浴すると一時的に身体が温められて体温が上昇し、その後90分程度かけてゆっくりと体温が低下するにつれて眠気が誘発されると言われています。
お湯の温度を38~40度のぬるま湯に設定して、入浴時間としては長くても30分程度と設定して就寝する約90分前に入浴すると、睡眠の質が向上できる可能性があります。
医学的な治療法も
不眠症では、適切な検査や診断を経て睡眠障害の確固たる原因となっている課題に対して直接的にアプローチする手法と薬物そのものを使用した治療方法の介入が検討されることもあります。
生活習慣リズムの乱れや心理的負担にかかる要因、そして常識範囲を逸脱したアルコール摂取など多岐にわたり様々なものが睡眠障害の原因となりますので、良好な睡眠衛生状態をしっかりと保って維持することが着実にできるような治療手段が重要です。
夜間における生活スタイルや決まった習慣事項が良くない場合には、その人の生活習慣そのものの改善を指示することも肝要ですし、過度のアルコール摂取が原因であるならば、飲酒量自体を減らすことも本人に求める必要があります。
こうした日常生活態度に対する直接的アプローチに加えて、医療専門機関ではベンゾジアゼピン系睡眠薬やメラトニン受容体作動薬などの薬物療法も現実的に検討されます。
その際には、漫然と内服治療を継続するのは推奨されず、定期的に受診して睡眠状態を見直して現状の不眠症の病状を共有して評価し、かかりつけ医ともよく相談して減薬や休薬も試みることも考慮する必要があるでしょう。
単純な薬物治療によって治療効果が不十分な場合には、さらにほかの手段として認知行動療法も不眠症に対する治療手段となることも稀に経験されます。
不眠症に対する治療としては薬物療法が一般的ですが、近年では非薬物療法への関心が高まっており、その中でも特に認知行動療法の技法を不眠症への治療に応用したCognitive Behavior Therapy for Insomnia(CBT-I)は有力な治療法であると言われています。
このCBT-Iは、睡眠に対する過度で誤った認知を修正して、不眠症に対する長期的な治療効果を示すことが実証されています。
また、稀に不眠症の治療として、睡眠剤ではなく「抗精神病薬」と呼ばれる作用の比較的強い薬が処方される場合が散見されます。
勇気を出して医師の診断を受けてみること
あなたが今現在、だれかに「よく眠れていますか?」と質問されて、すぐに「はい」とはっきり答えられないのであれば、一度不眠症の専門医師に相談してみましょう。
職場や家庭での不眠対処で色々試していても効果がまったく現れずに最悪な状態から脱出できないときには早期的に不眠症外来を受診しましょう。
心地好く十分自分が満足できるレベルに眠れるようになれば、毎朝ずいぶんと気持ちよく目が覚めることができて、さらには日々の生活もますます有意義なものになります。
今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。