成長ホルモンは体内で重要な役割を果たすホルモンであり、特定の睡眠ステージで分泌されることが知られています。具体的には、深いノンレム睡眠の一部である「徐波睡眠」（Slow-Wave Sleep）において、成長ホルモンの分泌が最大になります。徐波睡眠は通常、レム睡眠とノンレム睡眠という2つの主要な睡眠ステージのうちの一つであり、その分泌は以下のような特徴を持っています。

時間帯

成長ホルモンの分泌は、通常、午後10時から午前2時の間に最大になるとされています。この時間帯は、徐波睡眠が主に発生する時間帯と重なります。

分泌のピーク

成長ホルモンの分泌は、徐波睡眠の開始後約30分から1時間程度で最大のピークに達することが知られています。その後も、徐波睡眠中に繰り返し成長ホルモンが分泌されることがあります。

年齢と影響

成長ホルモンの分泌は年齢や性差に影響を受けます。若年の男性では、1日の成長ホルモンの分泌量の約60〜70％が睡眠中に分泌されるとされています。また、若年女性ではその割合は5割未満とされています。

徐波睡眠における成長ホルモンの分泌は、成長促進や組織修復などの重要な生理学的プロセスに関与しています。そのため、睡眠の質や深い徐波睡眠の確保が成長ホルモンの適切な分泌に寄与するとされています。