- いびきの起こる仕組み
- いびきをかきやすくなる原因
- いびきを軽減するためには

最近、自分のいびきが酷くてゆっくり寝られないんだ・・・

いびきは自分の睡眠の質を下げるだけでなく、家族や友人など周囲の人へ影響が出ることもあります。

家族や友達がゆっくり眠れなかったらどうしよう、って考えちゃうんだ。

身近な問題であるいびきについてきちんと知って対策していきましょう。
- いびきをかいてしまってよく眠れない
- 家族のいびきが気になっている
- いびきの仕組みや原因、対策について知りたい
- いびきが起こる仕組み
- いびきをかきやすくなる原因
- 対策するためにできること
いびきの起こるメカニズムとは?
いびきを引き起こす要因やいびきを軽減するための対策を見ていく前に、そもそもどういう仕組みでいびきをかいてしまうのかを知っていきましょう。
起きているときの人間の気道は、のどの筋肉によって支えられています。そのため、のどには呼吸をするのに十分なスペースが確保されています。
しかし、寝ているときは気道を支える筋肉が緩んでいるので、舌が重力で喉の奥に下がってきてしまい、気道が狭くなってしまいます。狭くなった気道を勢いよく空気が通るため、この状態だと呼吸をするたびにのどの粘膜が震えて音が発生してしまうのです。
通常、睡眠時も音が出るほど気道は狭くなりません。しかし、何らかの原因によって気道が狭くなりすぎると「ガー」、「ゴー」といびきをかいてしまうことになります。
いびきによる悪影響って?
睡眠時のいびきは様々な場面で、様々な人に、影響を与える恐れが。ここでは、主な悪影響について紹介していきます。
睡眠の質の低下
いびきをかいて、気道が狭くなっているということは酸素がうまく供給されていないということになります。
いびきが慢性化すると、睡眠の質が低下し、日中の眠気や集中力の低下などにつながることがあります。
一緒に寝る人の睡眠の妨害
いびきは時に大きな音を立てることもあります。隣で寝る人の睡眠を妨げ、寝られなかった人との関係や健康に悪影響を与えることがあります。
のどの乾燥、口臭
いびきをかくことで、口呼吸になったり口が開いたりして喉が乾燥することがあります。また、口の中が乾燥することによって口臭が強くなることもあります。

いびきって色々なところに影響が出るんだね・・・
いびきをかきやすくする要因
一言にいびきの原因を特定するのは難しいですが、引き起こしやすくする要因は様々なものが考えられます。
ここでは、いびきをかきやすくする要因をいくつか紹介します。自分に当てはまる要素はあるかチェックしてみましょう。
寝る姿勢が悪い
寝る姿勢によって首が圧迫されていびきをかきやすくしてしまうことがあります。
例えば、枕が高すぎる場合。枕が高いと顎が引けて首が圧迫され、顎からの圧力によって気道が狭くなりいびきが起こりやすくなります。手を上げて寝る場合も首が圧迫され、枕が高い時と同じような理由でいびきを誘発します。
口呼吸になっている
口呼吸のときは鼻呼吸のときに比べて多くの空気がのどを通ります。加えて、舌がのどに落ちやすくなります。そのため、上気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。
普段、口呼吸になってしまっている方は夜中にいびきをかいているかもしれません。また、花粉症や鼻炎の方も鼻づまりにより口呼吸になってしまう場合があります。
朝起きたときに口が乾いていたら、寝ているときに口呼吸になっているかもしれません。

口呼吸は歯周病やぜんそくなど、ほかの疾病を引き起こす要因にもなります。
疲労がたまっている、飲酒をしているとき
疲労がたまっているときは首の筋肉がより緩まってしまいしたがのどに落ちやすく、舌が気道を狭めてしまいます。また、疲労を回復しようと体は酸素を求めます。より大きく呼吸をしようとするため、どうしても口呼吸になる傾向があります。このように、疲労はいびきをかきやすくしてしまいます。
飲酒しているときはアルコールの作用で喉の筋肉が緩みやすくなってしまいます。筋肉が緩むことで疲労がたまっているときと同じようにいびきをかきやすくなります。
喫煙している、風邪をひいているとき
喫煙している人はのどが炎症を起こしやすく、腫れやすい状況にあります。そのため、腫れあがったのどが気道を狭くしてしまいます。
風邪の時はのどが腫れることで気道が狭まります。また、鼻が詰まって口呼吸になってしまい気道を狭めることもあります。
体型によりかきやすい
次のような体型や骨格の方はいびきをかきやすいといわれています。
- 顎が小さい人
- 顎が奥に引っ込んでいる人
- 顎の大きさに比べて舌が大きい人
- 肥満の人
- 首が太く短い人
顎が小さい人、奥に引っ込んでいる人、顎の大きさ以上に舌が大きい人は寝ているときに舌がのどの奥に落ちやすく、いびきが起きやすくなります。
起きているときは首周りの脂肪を筋肉が支えています。しかし、寝ているときは肥満の人の脂肪は重りとなって首を圧迫してしまい、いびきを引き起こしてしまいます。また、首が太く短い人は首周りに脂肪がつきやすい傾向が。肥満の人同様の理由でいびきをかく可能性があるため注意してください。
女性ホルモンの減少
以上に述べた原因は性差なく当てはまりうるものですが、これは女性にしか見られないものです。女性ホルモンの一つ、プロゲステロンは気道の広さを維持するのを助けています。気道を広げる筋肉の働きを促進しています。このホルモンは40~50代にになると著しく減少します。すると、のどの筋肉が緩んできてしまいいびきをかきやすくなってしまいます。

いびきを引き起こす原因って色々あるんだね!
いびきの治し方は?
いびきを防止、軽減させるには次のような方法があります。しかし、いびきの原因や個人によって効果に差はあります。自分に合ったものを試してみましょう。

まずは家族や友達に聞いてみたり、スマホアプリなどを使って自分が睡眠時にいびきをかいてるかどうかチェックしましょう。
うつ伏せ、横向き寝にする
仰向けで寝ると重力によりのどに舌が落ちやすくなってしまいます。舌がのどの奥までいかないように寝る姿勢を変えることで気道の広さを確保します。
うつ伏せが苦手な方は横向き寝をやってみましょう。
枕を変える
枕の高さが合わないといびきが起こりやすくなってしまうため、自分に合った枕にすることも重要です。
横向き寝をしやすくするために抱き枕を用意するのも効果が期待できます。さらに、横向き寝用の枕も流通しています。
いびき用グッズを使う
インターネットなどでは様々ないびき対策グッズが売られており、それらを活用するのも方法の一つです。
鼻詰まりの人には鼻に貼るテープがよいです。鼻腔を広げろことで鼻呼吸しやすくなり、いびきを抑制する効果が期待できます。
口呼吸の人には口に貼るテープやマスクがおすすめです。鼻呼吸を補助してくれ、いびきを軽減することができます。
睡眠時に付けるマウスピースもあります。口呼吸の人は歯を固定して口が開かないようにするタイプ、舌がのどに落ちてしまっている人は下に下がらないよう予防するタイプを選ぶとよいです。
部屋の加湿をする
寝室が乾燥していると、寝ている間に鼻が詰まりやすくなります。鼻詰まりは口呼吸を引き起こし、いびきの症状を悪化させます。
また、喉が乾燥すると、喉の粘膜が炎症を起こし、腫れて空気の通り道が狭くなり、いびきを引き起こすことがあります。
乾燥している時期は特に、加湿することで、喉の粘膜が潤います。加湿によって、乾燥からくる鼻詰まりや喉の炎症を和らげる効果があります。
加湿器を置いたり、洗濯物を室内に干して湿度を調整しましょう。
生活習慣を変える
いびき対策として次のように生活習慣を改めることが効果的です。
- 体脂肪を減らす
- 筋力UP
- 飲酒を控える
- 禁煙
肥満の方は体脂肪(特に首周り)を落とすことで首への圧力を減らすことができます。日頃からトレーニングをすることが大切であり、首周りの筋肉がつくと、舌が落ちないように支えることができるようになります。
中高年になると舌やのどの筋肉が落ちてくるため、今、いびきをかいていない方も予防のために鍛えておくとよいでしょう。
飲酒習慣もいびきをかきやすくしてしまいます。特に寝酒は、普段はいびきをかかない人でさえいびきを引き起こすことがあるため、寝酒をしないようにすることも大切な対策の一つです。
喫煙する人ののどは炎症が起こりやすく気道を狭めてしまいます。たばこも気を付けたほうが良いでしょう。
そのいびき、原因は病気かも。
疲労や飲酒などによる一時的ないびきであれば健康に対する害はあまりないですが、慢性的な場合や大きすぎるいびきの場合は睡眠時無呼吸症候群(SAS)や脳梗塞などの病気によるものである可能性があります。もし気になる点があれば、耳鼻咽喉科や呼吸器科を受診することをお勧めします。
以下の症状がある場合、は特に注意しましょう。
- 大きないびきが突然止まることがある
- 日中に起きていられないほどの強い眠気を感じる
- 夜しっかり寝てもだるさを感じる
また、子供の慢性的ないびきは日中の集中力の低下や成長ホルモンへの影響を引き起こすこともあります。こちらについても、気になる場合は専門家にかかるとよいでしょう。

不安な点や気になる症状がみられる場合は自分で何とかしようとせず早めに専門医に相談してみましょう。